アトピー性皮膚炎の青年 その1

今回のご紹介する患者は、アトピー性皮膚炎の青年です。


大学生の彼は、幼い時からアトピー性皮膚炎をわずらっており、

来院当初の皮膚の様子は

顔、頚部、胸部、背部、肘、手首、膝、足首が

炎症をおこし赤みをおびていました。



とても強いかゆみがあるため、かき傷もたくさんあります。

また、手足の皮膚がひじょうに分厚くなっています。


これは皮膚の改善するスピードがかなり遅いことを意味しています。

そして、子供の頃からステロイド外用剤を塗布し続けてきたのです。



ステロイド外用剤は炎症を抑える働きがありますが、

本来は副腎で作られるホルモンを人工的に作った化学化合物で

これを塗布し続けると徐々に自分の副腎皮質ホルモンを分泌しなくなり

ステロイド外用剤もそのたびに強いものとなり

最後には皮膚の炎症を抑える効果がなくなってしまいます。




また、ステロイド外用剤には免疫機能を抑制する働きもあり

本治療目的である自己の自然治癒力を高揚させ身体の機能を

活性化し、皮膚状態を正常な状態していくことと相反することに

なりますので、出来るだけ早期にやめていくことが望ましいのです。



ただし、前記の様に副腎の働きが抑制されている状態で

突然やめてしまうと、

俗に言うリバウンド状態がひどくなりやすいので

その方の薬の使用量、使用期間及び環境や精神状態などを

考慮して薬のやめかたを指導することになります。


*アトピー性皮膚炎の脱ステロイドとリバウンド 参照



この青年の場合は、ステロイド剤を長期間使用していましたが

学生であり、また精神状態が安定しているので多少の辛さは

乗り越えられると見込み、本人の希望もあり

一気に薬の使用を中止することにしました。


続く。。。。





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